2008年 9月 会山行報告

三国山 1320m ・G2マイナス ・  9月23(火)

天 候 : 晴れ時々霧発生

参 加 : 25名 : 視障者9名 晴眼者16名(内 会友6名)
               他、日テレ同行取材スタッフ3名

コースタイム概略 : 
新宿→中央高速→河口湖IC→東富士五湖道路→山中湖IC→籠阪峠9:20…アザミ平10:20…大洞山11:05…楢木山(途中昼食)…三国山13:00…三国峠13:35…鉄砲木ノ頭14:05…三国峠戻り15:00→ 新宿駅18:00

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◆ 山道は雨で抉られ深い溝になっていた ◆ アザミ平で、お目当てのフジアザミとの出会い

 今回の参加者募集数は、バス定員との関係で総枠28人。うち視覚障害者参加枠はサポート者の必要比率から9人と絞っていた。 受付開始1週間で、その視覚障害者の9人枠は早々と埋まった。が、サポート者は担当の二人を入れてもわずか4人で止まって動き無し。 心配になった。このままではサポート不足で、視覚障害者の申込の遅い人順にお断りする、尻尾切り(ごめんなさい)になるかもと不安の先走り。 まだ締切日には余裕があったが会員間メーリングリストで窮状切々、担当者3人それぞれも、自分の知人に哀訴(大袈裟かも)しはじめた。 お陰様で、筋骨隆々のラガーマンやクライマー、見目麗しき女性たちと、善男善女でバスは満杯になった。 ありがたいことでした。深く、深く、感謝。皆様のお顔が神様のように見えた。
 さらに今回は特筆すべきことが2点ある。一つは遠い栃木県今市市から参加申込してきた視覚障害女性。 彼女は長いこと山に登りたいと思っていたが、一緒に登ってくれる人を見つけられずにいた。 ようやく六つ星山の会の存在を知ってホームページから参加申込して来た。
 今一つは、日テレのスタッフが同行し我々の登山の様子を取材することになったこと。何時の放映になるかはまだ聴いていない。 サポート不足が解消に向かうような映像になったらと期待している。
 新宿を7時出発。思った以上に車は流れて、籠坂峠には予定していた時間より30分早く到着できた。 登山口で班編成し、チームごとに打合せを行う。その後、登山開始。たちまち静かな原生林の中に身を包み込まれた。 山中湖湖畔の喧騒とはかけ離れた静寂が支配していた。
 それにしても何時もながら誰もが皆心温かく、優しい。支えあい助け合う会員の姿を誇りに思う。 複雑に露出した木の根の足下、倒木、顔を襲う垂れ下がった木の枝などの障害物を、実に見事に適切な言葉で避けてゆく。 そんなサポーターの声が林の中に気持ちよく吸い込まれてゆく。
 こうして山道は雨裂で深く刻まれてはいたが、難なくこなして順調に歩いてゆく。時折夢幻的な霧が山道を流れるのも嬉しかった。 山の中にいる幸せが誰の心の中にも満ち、柔らかい笑みが広がる。
 そして最後、大きなプレゼントが我々に待っていた。鉄砲木ノ頭で、大きな、大きな富士の姿が山中湖を下に従えて立ち上がっていた。 富士を見たいと言っていた今市市から初参加してきた女性の感激している様が、取り分け、とても新鮮だった。 こういう風に喜んでくれる人がいるから、担当者の苦労も吹き飛ぶのだ。

◆ 三国山山頂で記念撮影 ◆ 鉄砲木ノ頭 大きな富士と出会えて大喜び 右の裾野に見えるのは山中湖