2006年8月 第10回視覚障害者全国交流登山
富山大会 ソフトコース

北アルプス 立山・室堂(2,450m)・G1・8月26日(土)

天 候 : 晴れ

参 加 : ソフトコース全体130名 : 六つ星山の会 会員8名(視障者4名)、ボランティア2名 ボランティアガイド1名

コースタイム概略 : 山野スポーツセンター 9:00 (バス) → 室堂ターミナル 10:15 → 
記念撮影 10:30 → 室堂ターミナル (歩行) 10:40 → ミクリガ池 11:10 → 雷鳥荘
12:00 (昼食) 〜 12:45 → 雷鳥平 13:15 → 地獄谷 13:30 → 室堂ターミナル
14:20 〜 14:50 (バス) → 山野スポーツセンター

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◆開会式 約360人の参加者が一同に会する ◆雪渓が残っている高山植物の宝庫、室堂平で自然観察

 昨日東京を出る時は、傘も役に立たないような土砂降りでしたが、関越道に入るこ ろから青空が所々に垣間見えるようになり、初めの休憩をとったパーキングではすっ かり晴れて暑い、いつも通りの夏空になっていました。そして今日もまた変わらない 青空と力強い日の光。違うのは、労せずして運ばれてきた室堂は既に海抜2450メートルも あるので、空気がひんやりとして心地よく、都会の空のように、晴れているのに一枚薄 い紗のような物がかかっているかと思える不透明さなどまったくない清々しい青色 で、この空を見上げ、風を感じただけで参加の意義は十分と思えました。
 10時40分、あちらこちらに点在する残雪を見ながら歩きだしました。  まず最初に目についたのは、すでに花が終わって稚児車(ちごくるま=かざぐるま) になったチングルマでした。草丈1メートルはゆうに超えるミヤマシシウドの白い花の集ま りもよく目立ちます。
ガイドの方は花の本を片手に次々と花の在りかと名前を教えて下さいます。それを 聞いて見える人が見えない人に、タテヤマリンドウは小さな小さな金平糖のような形 に見える、などと説明しながら、緩(ゆる)々と小さなアップダウンを繰り返し、みど り池、みくりが池を経て雷鳥荘前の休憩場所で今朝配っていただいた待望の鱒の寿司 の昼食をご馳走になりました。
 45分間の休憩が終わると、いよいよ今日一番の難所、地獄谷に向け出発です。持病 のある私は硫化水素ガスを吸いたくないので一人でバスターミナルまでゆっくり戻っ てみんなを待っていますと申し出ると、ボランティアの方のお一人が付き添って下さ るとおっしゃって同道して下さいました。みくりが池温泉のみやげ物店で付き添って 下さった方が、ソフトクリームをご馳走して下さったり、私がおみやげを買ったりし て時間潰しをしてお店を出たところでばったり、地獄谷から雪の大谷を経てバスター ミナルに戻るはずの9名に出くわしました。地獄谷は想像以上に手強(てごわ)く時間 がかかり、雪の大谷まではとても無理と思われたので、ショートカットし、みくりが 池に戻ってきたということでした。途中、雷鳥がいるという情報を得たとガイドの方 が少し興奮気味に話しておいででしたが、結局は一足違いで見られなかったというこ とでした。
 再び11名の班体制に戻り、各ペア相前後しながら14時20分バスターミナルに無事帰 着しました。
◆立山連峰の「聴望」(ちょうぼう)を楽しみながら、ボランティア・ガイドの説明を聞く(ミクリガ池付近) ◆強烈な硫黄の臭いを放ちながら、あちこちで白煙を噴き上げる地獄谷