「触地図の世界へようこそ」 3

触地図作成グループ


いよいよ最終回ですね。



2.これまでの問題点をあげてみましょう。

  みなさんで考えてみてくださいね。そして意見をどんどん寄せていただきたいのです。


@地図の範囲

 現在製作している触地図は会山行のためのものですので、扱う範囲は山行コースを中心に、 例えば登山口のバス停や下山の駅などまでがせいぜいです。
 でももっと大づかみにどのあたりの山なのか概略を知りたいという要望もあります。
 その点については広域触地図が一部作られているものもありますが、未だ完備されていません。 山行案内やガイドブックまたは山域の地図などを参考にしていただきたいと思います。

山行コース用触地図(棒ノ折山<ぼうのおれやま>)の写真 広域触地図(富士山<ふじさん>周辺)の写真
山行コース用(棒ノ折山) 広域地図(富士山周辺)
記入項目が多いため地名を略称化して
別に略称の解説書を付けています。


A等高線

山の高さ、傾斜、勾配などを墨字の地図では等高線を使って表します。
 線と線の間隔は段差を表し、それが混んでいれば急傾斜、間が開いていればなだらかなのだと分かるのですが、 触地図ではその等高線を入れることができません。
 それでポイント毎になるべく標高を表示するようにしていますが、正確にアップダウンを表しているとはいえませ ん。大変もどかしいところです。
弱視者用触地図の写真
弱視者用触地図
(登山道・稜線・ポイントを黒表示)
に各ポイントの標高値を黒で明示したもの


B点字の説明文

 説明文は簡潔に、必要且つ充分にと心がけていますが、制約が多く、割愛せざるを得ないことも多いのです。
 点字はポイントや線のそばになるべく水平に貼ります。
 これも線と平行に貼るのはOKなど、意見を聞かせてください。


C接着剤

 ハンダ線を曲げたり切ったりして、コースや印を作ってボンドで貼りつけていますが、 これが実は良くはがれてしまうのです。金属と紙が良く貼りつく接着剤はないものでしょうか。
原図の写真
原図


D正確な読み
 地名や山名などどの読みを採用するか問題ですが、山行担当者の指示に従っています。



3.これからの展望

  全くの手作業の現在の地図作りを、コンピューターを使って行うことです。点字用のエーデルというソフトは大小 の点を並べて線を描くことができますが、線の種類がなく、丸や四角・三角などの形も表示することができません。 もう少し進化したソフトをご存知の方、また新しく図形用の点字ソフトを開発してくださるSEの方はいらっしゃ いませんか。どんなにか便利に使えることでしょう。



 最後に

 地図に触れた人の反応はさまざまです。
 「この山は青梅線の北側だったんですか。駅はこのように並んでいたのですね。」
 「頂上は上(北)にした方が、登っていく感じが出る。」
 「とても楽しみにして読んで、山から帰ったらもう一度確かめている。」
 「読み方が分からないから教えて。」

 どんな感想も要望もうれしいものです。もっともっと関心を持って意見をお寄せ下さい。


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