2012年7月 臨時山行報告

障害初心者講習(天覧山・多峰山、271m)・G1
 : 7月29日(日)

天候:晴れ

参加: 30名(視覚障害者12名,晴眼者18名(内会友1名)

コースタイム概略 : 
飯能駅(9:00)・・・(9:20)中央公園・レクチャー(10:30)・・・天覧山・実技講習・・・(12:30)多峰主山・昼食(13:15)・・・(13:30)雨乞池・反省会(14:00)・・・(14:30)中央公園・解散式(14:40)・・・飯能駅(15:00)

写真にカーソルをあててください。写真の説明の文章が表示されます。

◆中央公園の木陰で、Hさんから登山の初歩の講習を受ける。◆ ◆視覚障害者のIさんより、サポートの受け方の講習を受ける。◆
今回の講習会は、「視覚障害初心者に、登山技術の基礎と不整地での視覚障害歩行技術を学んでもらう。」ことを目的に、「この講習により、対象視覚障害初心者が、正しい姿勢で山道をスムーズに歩ける様になる。」ことを目標に、企画・実行されました。
飯能駅に集合し参加者の出欠を確認した後、直ちに市街地を20分程歩き中央公園に移動、声出しと班編成を行った後、参加者は木陰の芝生の上に座り、登山の基礎及びサポートの受け方のレクチャーを受けました。
最初に、K.Hさんから、登山の基礎講習が行われましたが、衣類の選び方、靴紐の結び方、雨具の扱い方、持って行くべき道具などについて、具体的にわかりやすい説明がされ、視障初心者だけでなく皆に役立つものと好評を博しました。
次に、Iさんから、サポートの受け方の講習が行われ、サポート紐及びリュックを通じて進路を予測する方法や注意点、サポートしてくれる人とのコミュニケーションの大切さや方法など、視覚障害者が山道を歩く上で重要な説明が行われました。
レクチャーが終わるといよいよ実技講習です。
10時30分頃公園を出発してすぐ急な舗装道路の坂道を登り、天覧山の山道に入って行きます。
天覧山頂上直下には、短いが岩場の急な坂道があり、絶好の訓練場所となりました。ここを往復して、岩場の上り下りの訓練をしましたが、あいにく(?)の快晴で気温が高く、早くも皆汗だくとなりました。
天覧山頂上下で一休みした後、尾根伝いの緩やかなアップダウンの道を、多峰主山に向かいましたが、暑さでバテ気味の人もいて隊列も長くなり勝ちになりました。
それでも、12時30分頃までに、全員が多峰山直下の急な石段を登りきり、頂上に集合、昼食休憩となりました。
ここでサプライズ!! 担当のT.Hさんが担ぎ上げてくれた冷たいスイカがふるまわれ、皆大感激となりました。
昼食の後は、猛暑を考慮して予定の行程を短縮し、そのまま帰路につくことにしました。
帰り道の途中、雨乞池のほとりの東屋で反省会を行いました。
視覚障害者からは、「こうした講習会を続けて開催して欲しい。」、「今まで、サポートの受け方を系統的に伝授する機会がなかった。こうした講習を継続することで視覚障害者の登山技術向上が図られることが望ましい。」等、肯定的意見が多く出されましたが、「猛暑の中で大変だった。もっと涼しい時期に開催を希望する。」と云う意見も出されました。
一方、晴眼者からは、「視覚障害者には、自分の足で登るという対等・自立の精神が必要。晴眼者も、むやみに視覚障害者を引っ張り上げる様なサポートをすべきでない。」といった意見が出されました。
反省会の後、順調に山を下り、14時30分には中央公園に着き、ここで解散式を行いました。
視覚障害初心者向け講習会は、今回が初めての試みとなりましたが、参加された視覚障害初心者及びサポーターの皆さんが、講習会の目的・目標を良く理解され、それぞれに努力・協力してくれたおかげで、非常に実りのあるものとなったと思います。
今回の成果と反省を基に、来年以降もこうした講習を継続して行きたいと思いますので、皆様のご協力を宜しくお願い致します。

K.S記
◆林の中のベンチで休憩。それにしても暑い!!◆ ◆多峰主山頂上で集合写真◆