2015年2月 定例山行報告

赤沢山(1,328m)&白毛門(1,720m)・G3 : 2月21日(土)〜22日(日)

天候:1日目 晴れ、2日目曇り

参加: 13名(視覚障害者2名,健常者11名)

コースタイム概略 : 
(1日目) 池袋駅(7:10)−(レンタカー)→(12:03)土合山の家(13:10)…(15:00)標高1,118m地点(15:10)…(16:31)土合山の家(泊)
(2日目) 土合山の家(7:12)…土合橋(7:20)…(10:37)標高1,203m地点(10:45)…(12:14)東黒沢(12:59)…(13:17)土合山の家(13:45)→(16:30)池袋駅・解散

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◆1日目・赤沢山の急斜面をラッセルして進む◆ ◆1日目・赤沢山で集合写真◆
朝7時、池袋駅を出発し、土合山の家に到着したのは予定を大幅に過ぎた正午すぎだった。関越自動車道で次々に発生した事故渋滞に巻き込まれてしまったためだ。
少しでも遅れを取り戻すべく素早く身支度を整え、山の家前で声出しをすませた後、各自、地形図にコンパスをあてて進行方向を確認した。この日の目標である赤沢山は登山道がなく、積雪期にしか登れない山だからだ。
取り付き点を探しながら進んでゆくと幸いにも薄っすらとトレースがあった。しかし油断はできない。それが山頂に向かっているという保証はないからだ。方向を確かめながら歩みを進め順調に高度を上げると木立の間から周囲の山々が望めるようになった。 谷川岳の双耳峰トマノ耳とオキノ耳も見える。途中で雪の斜面にたたずむカモシカにも遭遇。私たちの行列に驚く様子も逃げる様子もなく、むしろ興味深そうに見つめられてしまった。
結局、時間切れで標高1,118m地点で下山を開始。登って来た時のトレースが小規模な雪崩によって掻き消され、若干の右往左往はあったものの無事に山の家へ戻ることができた。
二日目は、白毛門を目指して宿を出た。トレースはあるが凍結した幅の細い踏み跡はワカンが上手くおさまらずトップを歩くのは至難の業だ。途中、クレバスや雪庇もあり何度もトラバースを余儀なくされ、かなりヒヤヒヤした。
そして、とうとう5mに満たない高さながらも垂直に近い急斜面が私たちの前に立ちはだかった。固く凍りついた雪面はキックステップが全く効かない。辺りを見回したが安全に巻けそうな箇所もないのでワカンからアイゼンに履き替え何とか乗り越えた。
その後も緩むことなく高度を上げて行ったが、次第に空模様が怪しくなり朝は見えていた天神尾根にもガスがかかり始めていた。これ以上登るのは技術的にも時間的にも厳しいとのリーダー判断により、残念ながら松ノ木沢の頭には届かぬ標高1,203m地点で下山を開始した。
下りは登り以上に緊張を強いられた。何とか無事に麓にたどり着き少し緊張もほぐれたところでシャベル隊の登場だ。樹々に囲まれた静かな雪原に立派な雪のテーブルとベンチが作り上げられ楽しいランチタイムが過ごせた。
今回は二山とも目標地点に到達できなかったが、地図読みに始まり、目まぐるしく変わる雪質や状況に応じた歩行を経験することのできた有意義な二日間だった。 リーダー及び担当者の方々には大変お世話になり感謝いたします。 (T.W 記)
◆2日目・出発前は谷川岳も良く見えていた◆ ◆2日目・白毛門急雪面を登る◆
◆2日目・白毛門で集合写真◆ ◆2日目・白毛門から下山後、雪のテーブルを囲み昼食◆