2014年10月 個人山行報告

焼岳(2,393m)・G4 : 10月24日(金)〜26日(日)

天候:1日目 晴れ、2日目 快晴、3日目 晴れ

参加: 16名(視覚障害者4名,健常者12名(内会友4名))

コースタイム概略 : 
1日目・2日目 新宿高速バスターミナル(22:40)→(5:20)上高地バスターミナル…(6:35)西糸屋山荘・日本山岳会の4名と合流(7:00)… (7:20)ウェストン碑(7:30)…焼岳登山口(7:45)…(8:15)衣類調整休憩(8:25)…最初の梯子直下(9:30)…(10:00)長梯子下・全員ヘルメット装着(10:10)… (10:50)焼岳手前で昼食(11:15)…焼岳小屋(11:30)…焼岳北嶺直下・中ノ湯ルート分岐(13:00)…(13:10〜13:20)焼岳山頂・北峰…焼岳山頂(13:40)… (15:15)焼岳小屋(ハーネス装着・日本山岳会青年部は先行し長梯子でザイル確保準備)…長梯子(15:40)…衣類調整(16:30)…登山口(17:40)… 田代橋(18:00)…(18:25)西糸屋山荘・日本山岳会4名と解散
3日目 上高地散策後上高地(10:40)→(11:40)新島々(12:07)=松本(14:47)=(17:00)新宿

写真にカーソルをあててください。写真の説明の文章が表示されます。

◆朝日に染まる西穂高岳◆ ◆朝日を浴びる焼岳◆
◆最初の難関鉄の橋を渡る◆ ◆今日のメインエベント垂直にしか見えない梯子◆
「やはり「グレード4(G4)」だった、北アルプスの焼岳」
新宿の喧騒から夜行バスに揺られること7時間、バスを降り立つとそこには目の覚める寒さが待っていました。 晩秋の上高地の朝は気温マイナス1度。靄がたつ梓川はふりそそぐ日の光を浴びて美しくバスの疲れは吹き飛ばされました。
今晩の宿は河童橋近くの西糸屋。山岳会のメンバー4人と玄関前で合流し登山スタート。梓川を左手に見ながら軽やかに焼岳入り口へ。 山道へ足を踏み入れるとそこは自然の織り成す色彩も鮮やかな紅葉。聞こえるのは仲間の声と足音だけ。木の葉が音もなく舞い降りているとう穏やかな時間が過ぎてゆきました。
しかし、優しい時間は長くは続きません。大正池や上高地帝国ホテルの赤い屋根を左手に見ながら登っていくと最初の梯子が現れました。 3点支持で慎重に通過します。せっせと梯子を登り歩き続けると、山はその表情を次々と変えていきます。登山の醍醐味を満喫する一方、傾斜は急になり、息も上がります。 しかしここで音を上げているようでは焼岳を制することはできない、と自分を励まします。なぜなら、この先には「あの梯子」が待ち受けているからです。
あの梯子とは、事前に写真で見ていた通り垂直に近い長いアルミの梯子。実物を目の前にすると腰が引けてきます。これはやはりグレード4(G4)。 お借りしたヘルメットが活躍しないことを祈りつつ腹をくくります。高所恐怖症ではありませんが、体には力が入りガチガチに。 なんとか登りその後の急な鎖場も無事に通過しながらG4を実感したのでした。
焼岳小屋近くで昼食を済ませ、いざ頂上へ。北峰を仰ぎながらの登りもなかなか難しい道が続きます。 山頂に近づくにつれて空気が薄くなる上、傾斜が更にきつくなります。最後は岩によじ登るような状況で30分間程頑張りました。
息が苦しいなかでも火山のために温まった岩に驚いたりしながらついに焼岳北峰に到着。
後に仲間の撮影した写真を見せてもらいこんなにも雄大な光景だったのかと改めて感動しました。それと同時に、私が山頂で素晴らしい景色を楽しむ余裕がなかったこと を気づかされたのでした。(M.N記)
◆垂直に近い梯子を上る◆ ◆焼岳頂上で皆そろって記念写真◆
◆焼岳頂上からの風景 西穂高岳と笠ヶ岳の間◆ ◆梓川のほとりで”ハイチーズ”◆