天候: 1日目 晴れ後曇り 2日目 曇り時々小雪
参加: 24名(会友4名)(視覚障害者9名,晴眼者15名)
コースタイム概略 :
写真にカーソルをあててください。写真の説明の文章が表示されます。
3月6日。朝、真っ青な空には雲のかけらもない。 日焼け止めクリームを持って洗面室へ向かう。 今日の壁塗りは丹念に、厳重に、慎重に。 美味しすぎる朝食をセーブしながらいただき、9時には車上の人となる。 昨日の東北道は順調で昼過ぎに到着した沼尻高原ロッジはとても温かな雰囲気の宿であった。 昼食休憩後、スノーシューなるものを初めて装着する。 スキーやアイゼンなどよりもサイズの微調節や装着も簡単だし、思ったよりずっと軽い。 歩きながら、はずれているか?と何度も確認してしまう。 ストックは山でWストックを使用しているので問題ない。 ロッジ前のスキーゲレンデをサイドから登り、後半は林の中をひと回り。 芽吹きを控えた木々の間を抜け、ウサギなど小動物の足跡を見つける。 ガイドの江花氏の解説は聞き手が24名もいると遠くて聞き取りにくいのは残念だが、オオカメノ木の芽が2つの耳を持ったウサギの顔のようで愉快だった。カメの子供はウサギ・・かな? 2時間余りの散策後、心地よい疲れを露天の温泉でゆったりと開放する。 昨年も参加した人たちの心は早くも夕餉の膳にとんでいる。 さて あけて6日の話に戻そう。 靴をはく、スパッツをつけるなどの動作は誰もが昨日より少しだけスムーズになっている。 乗り込んだマイクロバスは磐梯山を四半周。 裏磐梯・北塩原村に入ると街並みが急にシックな雰囲気に変わった。 福島県条例により景観保全のため建造物を全て茶色系に統一したのだとか。 コンビニの看板、ガソリンスタンドのアポロマークも茶色顔でつつましく観光客を出迎えている。 聞くところによれば郵便ポストも茶色だそうだ。 車は約30分走ったところで停車。 えっ?晴天どころか雪が降っている。あーぁ。今朝の壁塗り作業は無駄だったの? ふわふわと落ちてくる大粒の雪に「ここの雪は見える!」弱視のMさんが感激の声を上げる。 川崎に降る雪は見えないそうだ。 ハンノキは雄花のつぼみをいっぱい垂れ下げて春の到来を今か今かと待ちわびている。 ヤドリギの緑は大木の枝間で一段と映える。 気がつくと足元に道路標識があった。現在の積雪は2mくらいかな? いきなり前方に雪原が広がった。桧原湖。広い!周囲三十数キロあるという。 湖上に立ち並ぶたくさんの釣り小屋はまるで○○村の集落といった感じ。 雪をすかして眺めると向こう岸近くにも集落は広がっている。 「どのくらいの数?」と全盲のHMさんに聞かれたが、あまりにも多すぎて答えられなかった。 湖上を行くとすでに放棄された吊穴がいくつもあった。氷の厚みは5,60pだろうか。 ひとしきり湖面の雪原歩きを楽しんだ後、小山を登る。 磐梯山の噴火で押し流された岩が固まってできた山だそうだ。夏場はかわいい中ノ島だろう。 雪は一向に止まない。 昨日からサポートしてきたMさんは少しのアドバイスでストックの使い方が格段とよくなっている。 帰り道は林の中へと入って小沢を越えたり、小さな雪原となった中瀬沼を見おろしたりしながら休憩舎へ戻ってきた。 裏磐梯の風景や動植物の写真など展示された広い建物内は暖かく、綺麗なトイレにもほっとする。便座もホットだった。 お天気が良ければきっと雪の上に座ってお弁当だったろうに、降りやまぬ雪空はちょっと恨めしい。 木の温もりいっぱいの室内で昼食となる。 宿で作ってもらった大きなおにぎりは美味しかったが食べきれなかった。 みんな適度の疲れと満腹感でしあわせそうだ。 再びバスで宿へと戻る。東京へ戻るマイクロバスは快適に走って8時前に高野台駅前到着。 それにしても、じつに運転上手なドライバーは、昨日は朝4時からハンドルを握り東京まで迎えに走り、昼過ぎに沼尻帰着。今朝は裏磐梯への送り迎え。更にまた東京往復。 若くて美人でスタイルが良くて。福島の女性は素晴らしい!と思ったら何と千葉県出身ですって!ありがとう、ありがとう、お疲れさまでした。 そして 何といってもリーダーに深く深く感謝です。この山行を企画し、全ての手配をして、当日の気配り、お茶の接待まで。 おおいに楽しんだ二日間でした。 |