1992年山行報告
1月26日(日) 粥新田峠から大霧山(766m) 天 候: 晴れ時々曇り 山 域: 奥武蔵 地 形 図: 安戸 標 高 差: 336m コ ー ス: 東武東上線小川町駅からバス、橋場から徒歩、粥新田峠、大霧山、桧平、新定峰、白石車庫からバスで小川町駅 歩 程: 3時間20分 参加人員: 視覚障害者17名、晴眼者46名、計63名 感 想: 「宝剣山の会」の皆さんが先に登り豚汁を作って下さったので、曇り空の下体を温め、疲れが一気に吹き飛んだ。 誠に有難うございました。帰りの予定バスに間に合ったが不便なバス路線を利用する山行は難しいと思った。 2月16日(日) 破風山(626m) 天 候: 晴れ 山 域: 奥武蔵 地 形 図: 皆野 標 高 差: 326m コ ー ス: 秩父鉄道皆野駅からバス、水抜から徒歩、 歩 程: 2時間50分 参加人員: 視覚障害者19名、晴眼者43名、計62名 感 想: 途中である班の姿が見えなくなり探した結果、皆より先行している事が分かって一安心したが、各班毎に無線連 絡係を決めておけば良かったと思った。グレードの高い山で同じ失敗を繰り返さない為にも考える問題と思う。 3月29日(日) 生藤山(990m) 天 候: 雨 山 域: 奥高尾 地 形 図: 上野原、与瀬、五日市 標 高 差: 590m コ ー ス: JR上野原駅からバス、上岩から徒歩、軍刀利神社、三国山、生藤山、茅丸、連行山、醍醐丸、和田峠、 陣場高原下からバスで京王八王子駅、 歩 程: 参加人員: 視覚障害者17名、晴眼者36名、計53名 感 想: 雨降りにも強いといごうを誇る六つ星。足取りも軽やかに出発したが、4時間余りの山歩きと寒さに皆疲れ、最後 は足取りが少し遅くなった。お互いに助け励ましあい、時には苦しみと忍耐、勿論満足感と人生の縮図を見た。 4月19日(日) 甲州高尾山(1,120m)</font> 天 候: 曇り時々雨 山 域: 中央沿線 地 形 図: 塩山、大菩薩、笹子 標 高 差: 620m コ ー ス: JR勝沼駅から徒歩、登山口、尾根、甲州高尾山、大滝不動尊、車道下坂、勝沼駅 歩 程: 4時間25分 参加人員: 視覚障害者22名、晴眼者40名、計62名 感 想: 全員で休憩出来る場所が無く、長丁場である事を考慮して各班毎に行動することにしたが、分かりづらい登山口 で後続班が道を間違えてしまった。各班毎に誰か残り注意をリレーすれば良かったと思う。 5月24日(日) 鷹巣山(1,736m)・六ツ石山(1,478m) 天 候: 曇り→雨→曇り→晴れ 山 域: 奥多摩</font> 地 形 図: 武蔵日原、奥多摩湖 縦走コース コ ー ス: JR奥多摩駅からバス、東日原から徒歩、稲村岩、ヒシクイのタワ、鷹巣山、石尾根縦走路、六ツ石分岐、 三ノ木戸分岐、羽黒山神社下、奥多摩駅 標 高 差: 1186m 歩 程: 8時間35分(登り4時間5分、下り4時間30分) 参加人員: 視覚障害者8名、晴眼者17名、計25名 他にフジテレビスタッフ7名 感 想: 木々の青葉若葉がうっとりするほど綺麗。曇り空の方が本来の自然の色が目に迫ってくるようだ。Sさんの「新緑 の香りがするわ。」の言葉にハッとする。目の見える者とは違った優れた感覚があるのだと思った。 六ツ石山コース 地 形 図: 奥多摩湖 コ ー ス: JR奥多摩駅からバス、水根から徒歩、榛の木尾根、六ツ石山、林道、奥多摩駅 標 高 差: 899m 歩 程: 参加人員: 43名 感 想: 六つ星として初めての2つのコースに分かれての山行となった。人数の分散によって速やかな行動をというのが 狙いであったが、矢張りかたよってしまうのは致し方ない。 6月21日(日) 古賀志山(582m) 天 候: 雨 山 域: 栃木 地 形 図: 大谷 標 高 差: 280m コ ー ス: 池袋からバス、宇都宮IC経由森林公園、古賀志山山頂ピストン 歩 程: 3時間 参加人員: 視覚障害者10名、晴眼者20名、計30名 感 想: 前日の予報に裏切られ雨は止む気配無く、せめて弁当の間だけでもという細な願いだけが叶えられたが、下山を 始めると又降り出し、麓に近づく程益々酷くなった。最後はビールを買う店が見当たらず町中を駆け巡らされ、 最後迄ついていない1日だった。 6月21日(日) 行道山(石尊山)(441m) 天 候: 曇り時々雨 山 域: 栃木 地 形 図: 足利北部 標 高 差: 200m コ ー ス: JR足利駅からタクシー、分校前から徒歩、浄因寺、石尊山、毘沙門天、両崖山、織姫神社、足利駅 歩 程: 5時間 参加人員: 視覚障害者4名、晴眼者17名、計21名 感 想: 田植えが済んだばかりの水田は満々と水を湛え、山々には雨雲が立ち込め霞んで見える。増水した小川は音をた てて流れ、辺りはアヤメや紫陽花が真っ盛り。新緑の中の山寺が細雨に煙る景はなかなか印象的であった。 7月25日(土)〜26日(日) 那須朝日岳(1,896m)・茶臼岳(1,917m)・剣が峰(1799m) 天 候: 晴れ 山 域: 那須 地 形 図: 那須岳 縦走コース コ ー ス: 25日 JR黒磯駅からバス、山麓駅、峰の茶屋、うばが平、三斗小屋(泊) 26日 三斗小屋、隠居倉岳、熊見曽根、朝日岳、峰の茶屋、茶臼岳、峰の茶屋、山麓駅からバスで黒磯駅 標 高 差: 240m 歩 程: 25日 3時間 26日 6時間 参加人員: 視覚障害者14名、晴眼者22名、計36名 感 想: 凄まじい噴出音と共に水蒸気が勢いよく吹き上げていて、若い地球のエネルギーに感動する。他の登山者から「気 を付けて」(何故目の見えない人達がこんな岩場を歩くのか)と不思議そうな視線を背中に感じながら「有難う」。 茶臼岳コース コ ー ス: 25日 峰の茶屋まで縦走組と同じ、剣が峰、峰の茶屋、避難小屋、三斗小屋(泊) 26日 三斗小屋、谷底の橋、うばが平公園、牛ヶ首、峰の茶屋、茶臼岳往復以降縦走組と同一 標 高 差: 140m 歩 程: 参加人員: 視覚障害者11名、晴眼者21名、計32名 感 想: 梅雨明け10日の見本のような晴天に恵まれ、剣が峰では噴煙を上げる茶臼岳から那須高原の眺望を満喫した。 茶臼岳では薄雲で眺望はイマイチだったがトンボの大群の歓迎を受けた。山頂での一杯の旨さは格別であった。 8月23日(日) 御坂山(1,596m)・黒岳(1,792m) 天 候: 晴れ 山 域: 御坂山塊 地 形 図: 河口湖東部 がんばりコース コ ー ス: 新宿からバス、三つ峠登山口から徒歩、御坂山、黒岳、御坂山、三つ峠入り口からバスで新宿 標 高 差: 592m 歩 程: 参加人員: 視覚障害者13名、晴眼者23名、計36名 感 想: 山頂では冷えた丸ごと1個のスイカの差し入れがあったが、あっという間に全員の胃袋に納まってしまった。 初めての経験であり本当に美味しかった。 のんびりコース コ ー ス: 新宿からバス、三つ峠登山口から徒歩、御坂山、三つ峠登山口からバスで新宿 標 高 差: 396m 歩 程: 参加人員: 視覚障害者9名、晴眼者14名、計23名 感 想: 夏休み最後の週末で道路が渋滞し到着時間が大幅に遅れたが、登山道は下見時に比べて日陰が多く、風も冷たく 爽やかだったのでのんびりすることが出来ました。 8月28日(金)〜30日(日) 交流山行(大阪かざぐるま担当) 木曽御嶽山(3,063m) 天 候: 快晴 山 域: 御嶽山 地 形 図: 御嶽山 標 高 差: 807m コ ー ス: 28日 新宿からバスで王滝村登山口(テント組、バス組みに分かれて仮眠) 29日 王滝村からバス、田の原から徒歩、剣ヶ峰、二ノ池、王滝、田の原からバスで黒石館(交流会・泊) 30日 黒石館からバス、田の原天然公園、新滝からバスで新宿 歩 程: 参加人員: 計48名(内六つ星17名) 感 想: 本会の参加者は視障者に比して晴眼者(サポーター)が少なかったため、登山を通じての交流が極一部に限られて しまい残念でした。それでも、休憩時に言葉を交わしたり、下山後の交流会は楽しく有意義でした。六つ星に入 会していなかったら、今回参加していなかったら大阪の皆さんと巡り合うことは無かったと思い、人の出会いは 不思議でもあり大切にしたいと思う。 9月26日(土)〜27日(日) 飯士山(1,112m) 天 候: 曇り時々雨一時晴れ 山 域: 魚沼 地 形 図: 越後湯沢 標 高 差: 100m コ ー ス: 26日 新宿からバス、岩原スキー場(泊) 27日 岩原スキー場、尾根取付、湯沢分岐、飯志山、岩原スキー場(入浴後)バスで新宿 歩 程: 参加人員: 視覚障害者12名、晴眼者25名、計37名 感 想: 予想よりも参加者が少なく、参加費を値上げしても手弁当の運転手さんに宿も取って上げられず気の毒をした。 10月18日(日) 百蔵山(1,003m)・扇山(1,138m) 天 候: 曇り一時霧 山 域: 中央沿線 健脚コース 地 形 図: 大月、上野原 標 高 差: 808m コ ー ス: JR猿橋駅から徒歩、百蔵山、扇山、水飲み場、鳥沢駅 歩 程: 5時間55分 参加人員: 視覚障害者6名、晴眼者20名、計26名 感 想: 登るにつれて霧の中に入り景色は何も見えず、足音と小鳥の声だけが聞こえる静かな山行。道は藪の中と聞いて いたが幸運にも30cm幅に刈り取られ整備されていた。山を管理している人に感謝の気持ちでいっぱいであった。 ピストンコース 地 形 図: 上野原 標 高 差: 821m コ ー ス: JR鳥沢駅から徒歩、扇山、鳥沢駅 歩 程: 参加人員: 視覚障害者6名、晴眼者20名、計26名 感 想: 11月15日(日) 槙寄山(1,188m) 天 候: 晴のち曇 山 域: 奥多摩 地 形 図: 猪丸 標 高 差: 821m コ ー ス: JR武蔵五日市駅からバス、数馬から徒歩、西原峠、槙寄山、笛吹峠、笛吹からバスで武蔵五日市駅 歩 程: 3時間15分 参加人員: 視覚障害者14名、晴眼者38名、計52名 感 想: 左右に弓なりに枝を広げた落葉松林の群舞が、逆光に黒々とシルエットとなって浮かび上がり、光と影の演出す る幻想的なモネの世界に思わず声を上げる。矢張り笹尾根には晩秋の美が溢れている落ち葉の道が良く似合う。 12月20日(日) 忘年山行 鐘撞堂山(330m) 天 候: 晴 山 域: 奥武蔵 地 形 図: 寄居 標 高 差: 230m コ ー ス: 東武東上線寄居駅から徒歩、南尾根、鐘撞堂山、大正池、寄居駅 歩 程: 4時間20分 参加人員: 視覚障害者24名、晴眼者54名、計78名 感 想: 恒例となった忘年山行は、歩程が短く険しくない山になったが、跨いだり・乗り越えたり・くぐったりする倒木 が沢山あり、イメージアップになっていた。先発組が飲み物・食べ物を運び上げ、「ほうけん山の会」からのお汁 粉のサービスもあって、六つ星通算120回目の山行が一層盛り上げられた。山行へ戻る